日常生活でお願いをする機会が多々あるかとおもいます。「探しているアクセサリーを買ってきて!」「この仕事、今週中にお願いできるかな?」などなど。お願いはするものの、もし断られてしまったら、あなたはどうしていますか? 「わかったよ。チェッ。」なんて、仕方ないかぁとそのまま戻ったりしていませんか? それでは物事が次に進まず、時は止まったまま。ちょっとした話の進め方次第で、もし話の展開が変わるとしたら、どうでしょう? 今回は物事を少しでも建設的に進めていくためのコミニケーション手法の1つ、 ”DESC法” について、ご紹介していきたいと思います。
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目次
Index
DESC法とは
コミュニケーションを4つのフレーム分けて順に進めて行くことで、建設的なコミュニケーションをとることができます。コミュニケーションというと、会話だけをイメージしていませんか? 実はそれだけではありません。そう! LINEやメールベースで会話を交わしていますよね! むしろリアルな会話よりもスマホで会話をしていることの方が多いのではないでしょうか。もちろん全てのコミュニケーションに対して使える手法なので、すぐにでも実践して、効果をぜひ試してみてください。
4つのフレーム
- Describe(ディスクライブ):描写する
- Explain(イクスプレイン):表現する
- Specify(スペシファイ):提案する
- Choose(チューズ):選択する
これらの頭文字をとって、DESC法(デスク法)と呼ばれています。
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詳細
Describe:描写する
今起きている状況や相手の行動を自分や相手の感情を挟むことなく、客観的に描写します。
状況や相手の行動を聞き出す方法として、アクティブリスニング法というコミュニケーションの手法があります。
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Explain:表現する
上記 ”Describe(描写する)” で客観的に描写したことに対し、自分の気持ちを素直に表現し、相手に伝えます。
自分主体で気持ちを伝える方法として、アイメッセージというコミュニケーションの手法があります。
Specify:提案する
問題や課題をはじめ、状況を変えるための打開案や妥協案といったものを具体的な形で相手に提案をします。
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Choose:選択する
上記 ”Specify(提案する)” が了承された場合、了承されなかった場合を想定し、双方のアクションを事前に準備しておき、相手の回答に合わせる形で選択をします。
断られることを前提に、もう1つの ”Specify(提案する)” を事前に準備しておくことが、重要なポイントとなります。通常、断られた後のことまで考えていないことが多く、実際に相手に断られてしまった場合、そこで終了となってしまうケースが多々あります。
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具体例
いつも次から改善しますと言うものの、なかなか報連相をしてくれない部下の中野くん。なんとかならないものかと困り果てている上司の山口さん。さぁ! 今日はDESC法のアプローチで、いっちょやってみっか!
Describe:描写する
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Explain:表現する
Specify:提案する
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Choose:選択する
ここで山口さん。中野くんは、きっとこう切り返してくるだろうと話す前から想定!
そこで、事前に準備しておいた、もう1つの選択肢(提案)を投げかけ!
振り返り
”Describe:描写する” で客観的な事実をまず始めに伝え、次に ”Explain:表現する” で自分の感情を伝えたことで、場当たり的ではなく冷静沈着かつ論理的に、今の状況を相手の心に確実に届けることができました。ここまでの段階だけを見ても、今までやってきたであろう、やりとりと比較し、少なからず良い方向に変化があったのではないでしょうか。その後、”Specify:提案する” にて具体的な提案に入っていきますが、毎日の報告は必須。困ったことがあれば都度相談といった提示をすることができました。ここで中野さんが了承となれば、やりとり自体はここで終了となるのですが、中野さんは過去から報連相をなかなかしないという背景もあることから、”Choose:選択する” で、中野さんに了承してもらえなかった場合を事前に想定し、次の提案を準備しておいたことで、確実に山口さんの要望を中野さんに聞き入れてもらうことができました。
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最後に
いかがでしたでしょうか。自分がやってもらいたいことを相手に確実に実行してもらう。日常生活において本当に難しいことですよね! 振り返ってみると、力ずくでねじ伏せる形となっており、お願いどころか、”命令” といった感じのやりとりになっていませんか? それとは逆に、あまり強く出ることができず、相手にうまく自分のやってもらいたいことが伝わらず、2度3度と何も進展のないやりとりを繰り返してはいませんか? そのような方には是非、今回ご紹介したDESC法による話の道筋に従ったコミュニケーションをすることで、活路を切り開いていただきたいと思います。
One more things
DESC法は相手に自分がやってもらいたいことをしてもらうための手段だけではなく、何か自分が失敗して上司やお客様に報告しなければならないシーンやクレーム対応、単純なメールのやりとりといったシーンなど、様々なシーンで有効に使える手段となります。コミュニケーション系のスキルは分野年齢問わず、誰でもすぐに実践することができます。ここで得た知見をアクションに移すことで新たに降り注いでくる未来。いっちょやってみっか精神で、これまで見えていなかった世界を一緒に見てみませんか?